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練習メニュー  〜あなたが監督になったら考えること〜

   
   

練習メニューの分類

 
練習メニューを考え試行錯誤する中で練習を分類してみることにしました。
毎週の練習をどのように組み立てるか、どうすれば効果的な練習になるのか?を考える上で練習の分類は不可欠と考えたからです。
練習メニューを分類するカテゴリとして着目したのは次の点です。

  1・2・3人称

今回はこの点について記述します。
1・2・3人称
その練習を行うのに必要な人数に着目して練習を分類していました。
@1人称の練習
  壁打ちを代表とする1人でできる練習です。
各自のボール操作の精度を上げること。言い換えれば、ボールとスティックと自分の体の位置関係を理解することが目的です。
ほかの練習に比べボールに触る時間が長いのが特徴で、すべてのプレーはこの練習の上に成り立っていると言っても過言ではありません。子供達は「基礎連」ではなく「クソ連」と呼び嫌がっていましたが、その言葉が表すとおり単調になってしまう危険があります。いかに子供達に納得させてやるかが監督の腕の見せ所でもあります。

  練習メニュー例:壁打ち、PS戦、フライボール打ち、ドリブル、コーチのパスによるシュートなど。


A2人称の練習
  パス練習を代表とする2人で行う練習です。
壁打ちなどの練習を続けていくとボールの動きが予想できるようになってきます。
でも、パス練習は相手が打つボールに反応しなければなりません。
また取りやすいところやパスを出したり、相手の動きを見ながらパスを出すなど対人関係が出てきます。
つまり、ボールだけを見て打つのではなく、まわりを見れるようになることが目的です。

  練習メニュー例:パス練習、フライボール処理、二人でパスし合いながらのシュートなど。


B3人称の練習
  チームを意識した練習です。
個人技の寄せ集めではチームとしての最大限の力を発揮することはできません。
各メンバーがチームを意識した動きができるようになる。より実践的な強さを身につけることが目的です。
練習開始初期では練習試合をしたりしますが、どちらかというと息抜きの側面が強いです。特に初心者は試合中にボールに触れる機会が少ないばかりか、中級者以上の中に入ってプレーするとスピードの違いが発生するため注意が必要です。あくまで息抜き(楽しむこと)が目的と割り切ります。

  練習メニュー例:フォーメーションの決め事、ポジション、セットプレー、練習試合など。

この3つに分類し毎週の練習メニューを組み立てていきます。
いくら個人技の上達が不可欠と言っても「クソ連」ばかりでは子供達も疲れてしまいます。
ゲーム中心の練習では偶然性ばがりがクローズアップされ、技術の蓄積が期待できません。
その練習をすることで期待する結果を意識した組み立てが必要になります。
次にメニューの組み立て方についてまとめてみます。
練習メニューの組み立て方
前の回で「1コマ15分以内」で練習メニューを組み立てると書きましたが、2時間の練習時間で設営と撤収時間をそれぞれ15分と考えると、残りはトータルで1時間30分。6コマの練習メニューがこなせます。
ここではこの6コマをどのように組み立てるかについて書いていきます。

コマの構成を考慮する上で重要になってくるのが年間のスケジュールです。
練習の習熟度を測るチェックポイントとして大会を活用します。
いつ試合があるのか?どこの大会に最終的な目標を置くのか?を踏まえたうえで現状のチームの力を把握しながら練習メニューを決めていきます。
おおまかなイメージとしては次のようなメニュー構成のルールを決めていました。

●短期的なスパン
大会まで時間がある場合:
  @1人称の練習を多めにし個人の技術の底上げを行います。
  A大会直後は試合で個人レベルでできなかった所、弱点などを克服するための練習を行います。
   試合直後であれば子供にも苦い経験が記憶に残っています。
   「一緒にあの場面で失敗しないように練習しよう?」と誘導しながら修復していきます。
大会1ヶ月〜2週間前:
  @2人称の練習を中心に行い、徐々に3人称の練習の比率を増やしていきます。
  A試合に直接影響のあるセットプレーやゴール裏でのボール操作などを徹底します。
    PSの練習も済ませておきます。
大会前週:
  @試合中心の練習を行います。
  A試合の中で動きの確認やフォーメーションのチェックを行います。
    練習試合の中でPS戦を盛り込むなどして、緊張感の中でのPSを体験させます。

●長期的なスパン
短期と同様に練習の比率を3人称の練習へと推移していきます。
3月に行われる全国大会の直前1ヶ月はチーム戦力強化期間と位置づけ練習試合中心の練習となります。練習時間を延ばしたり、他チームへ遠征に行き練習試合を行ったりします。

●練習の比率イメージ  (数字は全体を6コマとした練習メニューの比率)
  練習初期 練習中期 練習後期
1人称 4 3 2

3 1

2 2 1

2 1

2 1 1

0 0


2人称 1 2 2 2 3 3 2 2 3 2 2 2 1 1 0
3人称 1 1 2 1 2 1 2 3 1 3 2 3 4 5 6

これ以外にも練習を始める際に練習のやり方を説明するだけでなく、これによる期待できる効果を子供に説明し練習の意義の理解を求めました。
こうすることにより、子供の方から練習方法のアイデアをもらう場合もあります。
次回予告 自主的な練習への参加の工夫
  私が監督就任当初は子供達は練習に前向きでなく、ただ試合を楽しむ状態でした。
余暇(早く体育館に早く着いた時や、休憩の時間、撤収後など)があっても自主的に練習をする子はいませんでした。
次の回では「子供が自主的に練習を行うようになる」試みについて記述します。
次回まで皆さんも考えてみてくださいね。
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  2010/07/11