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練習メニュー  〜あなたが監督になったら考えること〜

   
   

子供が自主的に練習を行うようになる工夫『ゆにほけ検定』

 
子供達が練習に積極的に参加してもらえるために『ゆにほけ検定』というのを作成しました。
これは子供達がただ漠然と練習をするのではなく、目に見える(自分にも、周りの子供にも、コーチにも)形で、努力の結果がわかるものです。
夏休みのラジオ体操の出欠簿や漢字ドリルなどのあれですね。

監督としてその時点で子供達に到達してもらいたい課題を20個設定しました。
当時はユニホッケーをはじめて日が浅い子供も多かったため、ボールに慣れるなどの簡単な課題を中心に、技術レベルの高い課題も織り交ぜたものとしました。


ゆにほけ検定
  課題 合格
1 ブレードの上にボールをのせてコート1周できる  
2 ドリブルが1分間で100回できる。  
3 フライボールが相手コートにとどく。  
4 フライボールが相手ゴールにとどく。  
5 PSで5球連続でゴールに入れられる。  
6 PSで10球連続でゴールに入れられる。  
7 前かべうち連続10回できる  
8 かどかべうち連続30回できる  
9 バウンドかべうち連続10回できる  
10 バウンドかべうち連続30回できる  
11 止めパスが5回連続でできる  
12 ダイレクトパスが5回連続でできる  
13 ワンツーパスが5回連続でできる  
14 押しパスが5回連続でできる  
15 バウンドパスが5回連続でできる  
16 かべパスが5回連続でできる  
17 後ろ向きパスが5回連続でできる  
18 上空リフティングが10回連続でできる  
19 打ち上げたボールをワンバウンドで打てる  
20 打ち上げたボールをダイレクトに打てる  

『ゆにほけ検定』の運用ルール
『ゆにほけ検定』を作り子供達に運用するルールを作りました。

@各課題を自主練習する。
Aできるようになったらコーチに声をかけてコーチの前でやってみせる。
B成功すれば合格欄にシールがもらえる。
Cコーチは閻魔帳を持っていて、子供達にシールを貼るのと同時に閻魔帳にもシールを貼る。
 (そのことを子供も知っているが、あまりプレッシャーにならないように、
  あくまで「全体の進捗がわかるようにしているんだよ」ぐらいのやわらかく説明している)
D全てできた子は全員の前で表彰する。

検定を受け合格した際には盛り上げることを意識しました。
「○○ちゃん○番合格したよ〜。すごいね。」
「この課題のやり方なら、こつを○○ちゃんに聞いてみるといいよ」

『ゆにほけ検定』の効果
『ゆにほけ検定』の効果はすぐに現れました。
それまで練習に積極的に参加していなかった子供達が夢中になって休み時間に練習に取り組み、こぞって検定を受けに来ました。
おかげで通常の練習時間をひっ迫したり、帰りの時間が遅れることになったり、時間の制約を設けなければいけない状態でした。

やらされた練習よりも、自身で工夫しながら行う練習のほうが効果があると思います。
個人レベルの技術の向上は得られたと思っています。
何しろ大人でも難しい「フライボールが相手ゴールにとどく。」なんてのも含まれていて、それを一生懸命練習しているのですから。

この『ゆにほけ検定』は個人技を押し上げる、やる気にさせるツールであり、ある程度まで行うと子供は飽きてきます。クリアできない課題に直面したりするのがひとつの原因かもしれません。
私の場合は2ヶ月ほど運用して自然消滅させました。

それは目的である「自主的に練習に参加する」ことが達成できたからです。
私の関心ごとが個人技のレベル向上から、チームとしての力を向上させる方に向き始めたから、と言い換えられるかもしれません。
それに全員がフライボールをうまく打てる必要もありませんしね。
『ゆにほけ検定』の目的
このように課題を明確にする目的は
 @子供達に対して明確な目標を与えてあげる。
 Aそれに対して工夫しながら努力をする。
 B結果として成果(この場合はシール)を貰える。
 Cその成果がみんなに知れ渡る。
という工程を実践することになります。
これはとりもなおさず、チームの活動工程と同じステップを実践していることになります。
 @試合に出る。
 A練習を工夫しながら強くなろうとする。
 B試合に勝つ。優勝する
 C表彰式で表彰される。トロフィーや賞状を貰う。お母さんにほめられる。
つまりチームが勝つという最終的な目標のためのプロセスをブレイクダウンし、
PDCA『@PLAN(計画)、ADO(実行)、BCHECK(反省)、CACTION(改善)』
を知らず知らすに行っているのです。
このPDCAを回す事、考え方を定着させることこそ『ゆにほけ検定』の本来の目的です。

次回予告 試合と練習の関係について
  個人技の底上げができたところで試合に参加となりました。
この時点ではまだ試合に勝ったり負けたりと安定していない状態でした。
常に勝てるチームに仕上げて行くためには試合の結果を踏まえて、次の試合につなげていく工夫が必要です。
次は「試合と練習の関係」についてどう考えるかについて書いていきます。


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  2010/09/05